日本展示学会通信52号(3) |
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◆会員投稿 |
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はくぶつかんだよ! 夏祭り 今夏、名古屋市博物館では、地域商店街振興組合と地域の連合子供会との共催で「はくぶつかんだよ! 夏祭り」を開催する。期間は8月6日(金)から8日(日)までの3日間。会場は博物館の前庭と駐車場、そして商店街の各所でイベントをおこなうものだ。野外映画会、盆踊り大会、館や商店街各所での大道芸の実演、風船つりやフリーマーケットなど、もりだくさんの内容である。 このイベントが実現するにはいくつかの伏線があった。とてもすべてをあげることはできないが、いくつかをみることにしよう。 ●最近の歴史系博物館では「昭和時代」をテーマとした展覧会が多く開催されている。名古屋市博物館でも、ここ数年来、「くらしのうつりかわり」のタイトルでこの種の展覧会を開催している。しかしながら、見学する利用者の記憶のなかに、展示資料がつかわれていた状況が鮮明にのこっていて、<みるだけ、さわるだけ>の静的な方法で満足していただくことはむずかしいと感じる場面も多々あった。昭和、それも昭和20年以降のごく近い過去の復元をどのようになすべきか、おおきな課題である。 こうしたなかででてきたのが、野外映画会のアイデアだ。当時、実際にあったイベントをそのまま復元してしまおう、と。いまのうちならば、当時のノウハウをもった技術者ものこっている。
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●市街地に立地している名古屋市博物館は、これまでも盆踊りの季節には駐車場を会場として提供してきた。また、毎年の「夏休み親子博物館週間」(今年は8月3日から8日まで)でおこなう映画会などには、地域の学童保育所に大挙して参加していただいている。こうした個々のイベントでは、これまでも地域と博物館とが協力してきている。ただ、「地域の博物館」として、より密着した継続的な活動をおこなっていく必要性をも考えていく時代がきている。 今回の夏祭りでは、主催として名古屋市博物館・瑞穂通商店街振興組合・博物館地域連合子供会の3者が連記され、3者の協力で運営していくことになる。展覧会などで新聞社などマスコミとの共催は何度も経験しているが、こうしたかたちははじめてのことである。 このことにかぎらず、ほとんどのことがはじめてやることばかりで、正直なところ、不安もある。失敗もあるかもしれない。でも、展覧会をみたあとに、建物の外にでたら、そこかしこで大道芸をやっていて、野外映画会(6日のみ)や盆踊り大会(7・8日)の準備をしていたりする。そんな光景は、おもいうかべるだけで楽しそうじゃありませんか? お近くの方はもちろん、そうでない方も8月6日〜8日は、ぜひ「はくぶつかんだよ! 夏祭り」に足をおはこびください。 |
◆その他■財団法人 日本科学協会より「平成17年度笹川科学研究助成」の募集案内が来ましたので、お知らせいたします。 ■福井市より 田園都市中核施設「フェニックス・プラザ」のタペストリー・デザイン募集の案内が来ましたので、お知らせいたします。 |
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◆編集後記真っ青な空に真っ白な雲。夏に欠かせないアイテムが窓の外に広がり、外ではひときわ元気のいい蝉が”音”でさらに夏を演出しています。 |
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発行日:2004年08月01日 | 3 | 1ページ | 2ページ | 3ページ 閉じる |