日本展示学会通信56号(1)

◆第25回研究大会

平成18年度研究大会が、6月24、25日の両日、江戸東京博物館において開催されました。

 平成18年度研究大会が、去る6月24、25日の両日、江戸東京博物館において開催されました。2日間ののべ参加者は150余名、研究発表12組に加え、韓国展示デザイン学会の孟会長(建國大学学長)、朴理事(建國大学)他の皆様をお迎えし、たいへん盛況な大会となりました。
 1日目は端会長の開会の挨拶につづき、12組の研究が発表されました。模型・ジオラマ・CG復元などの展示 “メディア”について、端末を媒介にした展示と来館者、施設と施設を繋ぐ仕組み、来館者に展示が与える影響、またイベントや商業施設、都市そのものにおける“展示”の考察など、多岐にわたる研究が発表されました。第1日目の会場が少々手狭で、途中から立って聴講される方もおられご不便をおかけしましたことお詫び申し上げます。
 2日目は、会員総会から始まり、最初に端会長より平成18年度の方針が述べられました。また今回は通常の総会に続いて、第2回学会賞の授賞式が執り行われ、各受賞者に端会長より賞状が授与されました。その後、会場の江戸東京博物館・館長の竹内誠氏よりユーモアと示唆に富んだお話をいただきました。
 大会最後のプログラム、「討論」では端会長をコーディネータに「最近の展示を総括する」というテーマのもと、各コメンテータから幅広い分野にわたる意見が発表されました。ITのインフラの浸透や技術の進化、またそれを扱う端末の変化などから、展示がどのように変化するのか?という問題提起、展示に係わる人や運営形態の変化、環境との調和など最近の事例が紹介され、その成果や課題が語られました。
 さらに、学会誌『展示学』誌上における研究論文等を分類し、“展示研究の側面”を明らかにすることも試みられ、展示の持つ意味や影響の大きさを認識する時間になりました。また、例年になく学生の参加者が多く、学会活性化への手がかりを感じました。3時間を超える長時間にもかかわらず、熱心に聴講してくださいました参加者の皆様に、改めて御礼申し上げます。
 今大会の研究発表梗概および「討論」の抄録等は、次号の学会誌『展示学』42号に掲載いたします。

会場受付
▲会場受付

開会の挨拶
▲開会の挨拶

発表風景
▲発表風景

韓国孟先生
▲韓国孟先生

討論
▲討論

討論
▲討論